障がいをお持ちの方の月経前症候群
生理前は、お腹や頭が痛くなったり、イライラしたり、大きな声を出してしまったりします。これらを月経前症候群と言います。
これは生理前に女性ホルモンが急に低下することが原因と考えられます。
障害をお持ちの方で、訴えることが苦手な方に対しては、介護をする側が積極的に月経前症候群を疑い、対処する必要があります。
例えば、自分では訴えられないのですが、生理前にいつも苦しそうな表情をされ、食欲が低下し、お腹が張り、時々、吐くことがあるかたがいらっしゃいました。
生理前に苦しい顔をされたら、頓服で鎮痛薬を飲んでいただき、また、低用量ピルも飲んでもらったところ、
生理前後を穏やかに過ごすことができました。
月経前症候群の訴えとして、不機嫌になったり、頭を叩いたり、意味が分からずに泣いたりという症状は、月経に関係なく認める症状でもあることから
見落とされることがあります。これらのわかりにくさを理解するために、生理周期と、不安定な気持ちをカレンダーに書いてもらうと、生理前に訴えが
増えるかどうかわかりやすくなります。
月経前症候群の治療としては
①痛み止め
②低用量ピル
③SSRIなどの抗うつ薬
などが挙げられます。